地球温暖化が新たな火種を生む?

ロシアやカナダ、北欧が突如、「領土」と主張

北極海の熱い石油争奪戦


ロシアが北極海底に国旗を立て、プーチン大統領は「重要な行動」と満足。負けじとカナダは軍施設建設に乗り出し、デンマークも領土権を探る。急な動きの裏には地球温暖化で石油・ガス発掘の機会が訪れたことがある。


1909年4月23日のロバート・ピアリー氏の日記は、西洋人として初めて北極点に到達した男の高揚感に満ちている。「私のライフワークは20年以上の努力と落胆、苦難、いくらかの苦悩とリスクを経て、ついに達成された」。彼は日記にこう書いた。「私は北極を乗り越え、地理学上の最後の賞を勝ち取った。米国、私が所属する組織、私自身、そして家族にとっての名誉だ」。

だが、それからほぼ1世紀を経た今も、その偉大な地理学上の賞を巡る争いは続き、利権、外交関係、環境に多大な影響を与える戦いとなっている。気候変動が氷を解かし始める中で、世界の主要国が北極海の海底に眠る天然資源の探査・所有権を勝ち取るチャンスを見いだしているのだ。

ロシアやカナダのここ数週間の動きは、北極海の開発を巡る2つの大きなトレンドを浮き彫りにする。1つは、事態の発展の予想外の速さ。2つ目は、なお残る政治的、法的、技術的な問題の数々だ。


ロシアが北極点海底に国旗


「この争いは、肝心なのは知識ではなく、なお資源が世界を支配しているということを示している」。ロシア戦略・技術分析センターの軍事専門家、アンドレイ・イオニン氏はこう言う。「利益を得られるのは20年、40年先だが、今すごい騒ぎになっている」。


(略)



日経ビジネス 2007年9月3日号より

http://business.nikkeibp.co.jp/article/world/20070831/133718/

石油の利権をめぐって各国が動き出しそれぞれの主張を展開しているとのこと。


地球温暖化は進行を遅らせることは可能でも、元の状態に戻る見込みはない、ということか。

地球温暖化防止、といっておきながら、一方では温暖化を迎合?

なんとも矛盾している。


エネルギーの権利を握る=国を豊かにする

経済についてはとんと疎いので、間違ってたらごめんなさい・・・・。


各国は、エネルギーとくに石油や天然ガスの所有権に躍起である。

エネルギーの不足=国家の衰退を表すということなんだろう。

ロシアでは、ガスプロムを半国有化してみたり、サハリン2では環境アセスメントの不備で開発停止させ、外資を排除たり。エネルギーを重要国家戦略としている。


しかし、領土、化石燃料の争奪戦で戦争だけは起こってほしくないものである。