画期的な技術が発展するときに伴うもの(Google Street View)

2008年8月に日本にて公開されたGoogle Street View。初めて目にしたときは非常に驚いた。

思わず、以前住んでいた自宅界隈を歩き回った。「あの工事中だった道路はどうなったのか」、「あの店はオープンしたのか?」。その後の町並みの変化を詳しく知ることができて感動した。


と同時に、道という道を人海戦術(?)で、ひたすら走り続け写真撮影をするという地道な作業。あちら側の世界からリアルな世界を俯瞰するためにはIT企業といえど地道な作業をするしかない、ということかぁ。それにしても気の遠くなるような作業、膨大なお金もかかるだろうに。さすがGoogle、器が大きいな。


果たしてこのサービスで世の中の何が変わるのだろうか。


プライバシー問題

しかし、技術の利用の前にプライバシーの問題で耳目を集めることとなった。

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タイトル|R25

Googleもユーザからの削除要求に応えるとしているが、まだまだ問題も多いようだ。


会社としての品格

高木浩光@自宅の日記 - 辻野晃一郎製品企画本部長の発言は本当なのか、グーグル株式会社に電話で確認した, 追記(10月3日)

ビッグカンパニーの割りに広報の対応もいまいち。


高木浩光@自宅の日記 - グーグル社曰く「撮影作業員は公道私道を区別するデータを持たずに走行している」, 道路台帳で私有地進入が確認できる事例

あちら側の世界では先進的企業でもこちら側の世界ではお世辞にも一流といえない。コンプライアンス重視といわれる中お粗末。こういう対応を続けていると会社がつぶれるということもあること日本法人のお偉いさんは認識しているのだろうか。

Googleには、ユーザからの削除依頼の早急な対応、撮影方法の改善(私道には入らない、事前に調査、担当者へ徹底させる)、画像の検閲。など、最低限の(基本的な)ことは徹底してほしいものである。

せめて、技術発展の障害や報道の自由の足かせ*1とならないでほしい。


この技術が何を変えるのか?

今後、このサービスが世の中にどのように役立っていくのか楽しみである。

不動産

企業活動に使い始めたところも数社ある。ツーネクスト(東京都豊島区)は8月下旬、不動産物件データベースにSVを組み込んだ。同社が扱う約130物件について、利用者がSVを使って物件の付近の様子を見られる。駅から物件までの道のりなどのイメージがつかめ、物件の魅力をアピールできるとして、不動産業者に好評だという。


朝日新聞 2008年9月2日

娯楽

偶然の出会い、掘り出し物を見つける楽しさもGoogle Street Viewにあるような気がする。(ドンキホーテのような魅力??)

Google マップ ストリートビューのまとめ


バーチャル旅行

このサービスが全国展開した暁には、ちょっとした旅行(季節感はないが・・)にも使えないかな?

机上旅行。昔、鉄道関係が好きな友人から机上旅行の楽しさについて教えてもらったことがある。時刻表を見ながら旅行をするのだが、ちょっと駅を降りて回りを歩いてみるとか。

*1
よく拝読している池田氏のブログにもあるが、Google Street Viewの問題→プライバシー問題→表現や報道の自由の制約ということにつながらないでほしい。