任天堂Wii 洗練された商品戦略
「あちら側の世界」をぶらぶらしていたら面白い記事にであった。
Xbox360、PS3、Wiiの消費電力を詳細に比較してみる(GIGAZINE)
今年2月ごろの記事。
先行していたXbox360に加えてPS3とWiiが発売されたことによって、昨年末に次世代ゲーム機が出そろいましたが、その各次世代ゲーム機の消費電力を比べてみたそうです。
単純にゲームをしている時の消費電力を比較するだけでなく、DVDやHD動画再生時、アイドリング時などを比較しており、また参考として通常のPCやDVDプレーヤーと比較した結果も出ています。なかなか興味深いかもしれません。
任天堂Wiiの消費電力が他社と比べて圧倒的に低い。
詳細は、上記URLを参照していただくとして・・・。
ゲーム時の消費電力比較
消費電力の推移
歴然・・
以前の日経ビジネスの記事に任天堂のよく考えられた戦略が垣間見える。
「任天堂がWiiに託すお茶の間攻略」 2006年11月27日号 日経ビジネスより抜粋
冷静になって調べてみると、どの角度からみてもゲーム人口は減っていることがわかりました。
従来の延長線上にないことをやってゲーム人口を拡大させないと駄目だと確信したのが2002年から2003年にかけてです。
高機能・高画質ではない手段で、たくさんのユーザが楽しめる据え置きゲーム機を目指す。
キーワードは、「ゲームに関心のなかった人にも邪魔に思われないような、特に家庭のお母さんに嫌われないようなゲーム機」
そこで、ゲーム機本体とコントローラについては、
テレビの周りにすでに様々な家電製品がある中で、目立たないように(邪魔者扱いされないように)。リモコンについては居間のテーブルに各種リモコンが置いてある中に、操作の難しいコントローラを持ち込むと、ゲームに関心のない人には嫌われる。これらの課題を解決するものを生み出そうとした。また、価格についても娯楽品の範囲内。
大きさについてもDVDソフトケースを2,3枚持ち出しこれを重ねた大きさに収めることも目標。
また、消費電力・音についても細心の注意が・・
ゲーム機をネットワークにつなぎっぱなしにして毎日何か新しいものを届ければ、毎日電源を入れてもらえる。そのためには遊んでいないときでも通電したままの状態で24時間稼動し続けなければならない。そのためには低消費電力は必須と考えた。
さらに、夜寝ている間はゲーム機内部の放熱用のファンを止める(ファンがうるさいとお母さんが電源を抜いてしまう)。
という条件もだすなど、徹底ぶり。
日経エレクトロニクスでは、PS3やWiiを分解した特集が以前掲載されていたが、Wiiのハードの完成度の高さに驚いた、という記載があった。
明確な戦略、ソフト・ハードウェア仕様も明確。
これをもって、いまの好調な売り上げは納得がいく。
ちなみに、我が家のWiiもお母さんの邪魔者にはなっていない。
Wii分解